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社会派の巨匠コンスタンタン・コスタ=ガヴラス、自身の目に映る“移民”を語る『西のエデン』

場面写真『Z』『戒厳令』など、社会派ドラマの巨匠監督として、世界中から厚い支持を得ているコンスタンタン・コスタ=ガヴラス監督。今回、フランス映画祭2009での『西のエデン』の上映にあたり来日を果たした監督に、話を聞いた。

本作は、故郷を捨て、フランスに不法入国を果たした男の、“楽園=パリ”を目指す旅を描いた社会派ヒューマンドラマ。イタリアで人気沸騰中のイケメン俳優リッカルド・スカマルチョが、言葉の通じない国で孤立しながらも賢明に行き抜いていく主人公・エリアスを、繊細かつ大胆に演じきっている。

 

タイトルにある“エデン”とは、楽園、パラダイスを意味する。この意味深なタイトルに込めた想いを訊ねると、「フランスはかつて、多くの移民が、希望を求め訪れた場所でした。そのような歴史的背景もこのタイトルに込めました」との答えが返ってきた。さらに、「エリアスが最初に漂着するリゾート施設の名前が『エデン』と言いますが、この“エデン”は楽園であるけれど一生は居られない場所です。だから彼は、そのさらに西に位置する、きらびやかなパリという地に新たな“エデン”を見出したんです」と、本作のキーとなる“エデン”について語ってくれた。

 

また、本作を“移民に対するオマージュ”として製作したというコスタ=ガヴラス監督。自身もエリアスのように移民として身ひとつで異国を経験している監督にとって、本作で描かれているのは、非常に大切なテーマであると語る。「本作は、潜在的に悲劇の存在である移民をより軽いタッチで描き出すことで、“移民は社会にとってポジティブにもなり得る存在”だと伝えているんです」と、本作が監督にとって非常にパーソナルな部分を多く含んだ作品であることを明かした。

 

さらに、“移民に対するオマージュ”が本作の根底にある限り、「移民のビジュアルは美しくなくてはならなかった」とも。理由を訊くと、「社会にポジティブな移民を描くうえで、エリアスの外見が魅力的でなければ、『君の思い描く移民とはそのような(マイナスな)イメージなのか』と思われてしまうからです」と答えてくれた。「もっとも、主演にリッカルド・スカルマチョを選んだのは、容姿だけでなく、彼が非常に優れた俳優であるからです。これからの成長が私自身楽しみです」と、新人俳優を労った。

 

『西のエデン』

監督:コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
出演:リッカルド・スカマルチョほか

 

フランス映画祭2009来日作品
日本公開未定

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