11月14日(土)、東京日仏学院にて『ユキとニナ』の記者会見が行われ、イポリット・ジラルド監督と諏訪敦彦監督が登壇した。
本作は、フランスの名優イポリット・ジラルドが、かねてから親交のあった諏訪監督と共同監督を務めた、少女の成長を描く人間ドラマ。今年のカンヌ国際映画祭にも正式出品されている。
諏訪敦彦監督から共同監督のオファーを受けたというイポリット・ジラルド監督は、「どのような仕上がりになるか、どんな映画を作るのか分からずに映画を作るという1つの賭けをしたことが面白かった。出来上がっていく映画を目の当たりにして、映画製作について学びました」と、俳優として映画製作に携わった率直な感想を披露。「俳優としてカメラの前にいる時はいつも、今ここで映画ができているという感覚を持っていたが、実はそうではなくて、脚本執筆から撮影、編集など長いプロセスがあって、映画作りと言えることに気付いた。さらに、人が心を込めて正直に映画を作っていれば、その奥底にある無意識的なものはスクリーンに出るということには、とても驚きました」と、様々な発見から大きな影響を受けた様子を語った。
そんなイポリット・ジラルド監督だが、諏訪敦彦監督との共同監督では意見の相違もあったようで、主人公の1人、ユキを演じたノエ・サンピを選んだ決め手は何かと質問されると、「私は最初、ノエはぼんやりしていてまったくやる気がないように思えて心配だった」と激白。一方、諏訪敦彦監督は、「映画において、1番の賭けは俳優を選ぶこと。非常に大きなリスクを伴うので、やはり怖いし、僕も最初から自信があったわけではないけど、ノエかにはどうしようもなく我々の視線を引きつけてしまうものがあって、非常に強い印象が残った。彼女との経験によって、逆に色んなことを教わったし、成長できました」と、最初からノエにベタ惚れだったことを明かした。そのうえで、イポリット・ジラルド監督が「ですが、結局は諏訪さんの直感が正しかったと思います。俳優の選択は必ず直感的なものです」と、柔和な表情で語ると、会場には温かい空気が流れていた。
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