12月19日(土)、渋谷ユーロスペースにて、『蘇りの血』の初日舞台挨拶が行われ、中村達也、草刈麻有、渋川清彦、新井浩文、豊田利晃監督が登壇した。
本作は、歌舞伎や浄瑠璃の演目にもなっている説話、小栗判官をモチーフにした、人生の再生と男と女の愛の物語。監督は『空中庭園』で映画賞を総ナメした豊田利晃監督。2005年に覚せい剤取締法違反の罪で起訴されて以来、4年ぶりの最新作となる。主演を元BLANKEY JET CITYの中村達也が務め、オーディションで大抜擢された、草刈正雄の娘の草刈麻有が、ヒロインを演じている。
映画館の外には、“おかえりさない、豊田監督”と書かれた横断幕を持つファンがいるなど、熱狂的なファンに迎えられた豊田利晃監督は「紀州の熊野古道を旅行中に、蘇生の地という石碑と、この説話に出会い、人が蘇る瞬間を撮りたいと思った」と映画を作るまでの経緯を語った。「そして、その蘇る人が、中村達也であることが、僕にとっては意味があったのです。映画を見れば他に誰ができるかと感じると思います」とドラマーの中村達也を起用した理由も明かした。それを受けて、主演を任された中村達也は「話を聞いた時は、俺でいいのかなぁと思いました。俺は役者ではないので、役作りのこだわりはないです。豊田利晃監督が“僕がちゃんと導きます”と声をかけてくれたので、撮影に臨めました」と振り返った。
さらに、豊田利晃監督作品の常連の渋川清彦は「最初の方は役をつかみきれなくて、生の魚を切り落とす場面では、思わず目をつぶってしまいました。そしたら豊田利晃監督から“目を開けろ”と言われて、その後、すぐに役に入り込めました」と監督の演出法を披露。新井浩文が「豊田利晃監督の魅力は突出した演出です」と補足したが、豊田利晃監督から「ありがちなコメントだよね」とあえなく鋭くツッコミを入れられ、それでもめげずに、豊田利晃監督と初仕事になる草刈麻有から“豊田利晃監督はどんな人ですか?”と聞かれた時には「とにかく気を抜くな。何を仕掛けてくるかわからないから」と上から目線でアドバイスをしたことを明かし、会場の笑いを誘った。そんななか、豊田利晃監督は「映画の舞台は、大自然の中です。舞台挨拶が行われている、渋谷のような広告世界とは真逆の場所です。都会にうんざりしている人がこの映画を見て何か力を得てもらえれば、うれしく思います」と力強く復帰作をアピールした。
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